小講演会「シルクロードから見た日本~古代七つの文明展を終えて~」(谷一尚氏)(’12.7.13)

去る7月13日(金)、図書委員会主催第1回小講演会が図書館で開かれました。今年度は岡山市立オリエント美術館館長の谷一尚氏をお招きし、「シルクロードから見た日本~古代七つの文明展を終えて~」と題して講演をいただきました。生徒・教員をあわせ、40人ほどが参加しました。

お話は、シルクロードとは何かということから始まりました。広い意味でユーラシア大陸における東西交易路の総称であり、先生は117回、74か国に及ぶ現地調査をされ、さまざまな遺跡発掘経験を持たれていました。たくさんの写真を交えて、先生の体験を紹介して下さいました。

また、日本とシルクロードとの関わりについて、正倉院の宝物とシルクロードで発掘された品々との共通点を挙げて分かりやすく説明して下さいました。連珠文という模様はその一例で、シルクロードがいかに日本に影響を与えていたかも知ることができました。

先生は、「生活」と「物」との関係についても触れられました。杯の形を例に、人の生活形態が物の形にも影響を与えることを教えて下さいました。「乾杯」という言葉があるように、注いだお酒は飲みほしてしまうもの。このため、杯は置くことができない形になっているということでした。

シルクロードと日本だけでなく、人々の生活と物の関係に至るまで、ユーモアを交えながら話して下さり、非常に興味深いお話を聞くことができました。生徒たちも古代の世界と日本の関わりに興味を持ち、視野を広げることができたと思います。

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