小講演会「市民参加型相互扶助と人道支援」(野島治氏)(’13.7.16)

去る7月16日(火)、図書委員会主催第1回小講演会が、図書館で開かれました。今年度は特定非営利活動法人アムダ理事の野島治氏をお招きし、「市民参加型相互扶助と人道支援~人道支援活動の中で「市民参加」ってどういうこと?~」と題して講演をしていただきました。アムダの活動理念や具体的な諸活動等について、とても丁寧にお話してくださり、生徒一人一人がボランティアというものを問い直す良い機会となりました。

アムダとは

世界30カ国に支部を持ち、そのネットワークを生かして国際人道支援活動を行っているのがアムダです。「おかやま国際貢献NGOサミット」を長年にわたって実施し、世界的なネットワークを作り上げました。その理念は「多様性の共存」、スローガンは「見放さない命。救える命があればどこへでも」、コンセプトは「開かれた相互扶助、尊敬と信頼のパートナーシップ、ローカルイニシアチブ」です。アムダにおける平和の定義は「今日の家族の生活と明日の家族の希望が実現できる状況」であり、それを阻害する要因それぞれに対応できる組織を持っています。

東日本大震災におけるアムダの活動

東日本大震災の翌日からアムダが行った支援活動を紹介してくださいました。避難所での診療活動や巡回診療、そして「間仕切りプログラム」、「栄養プログラム」、「健康支援プログラム」、「歌の処方箋プログラム」等です。補給体制なくして救援活動はありえないとして、相互扶助(困ったときはお互い様)を可能にする普段からの関係作りの大切さを訴えておられました。

人道支援活動の三原則

アムダにおける人道支援活動の三原則は次のようなものです。

  1. 誰でも他人の役に立ちたい気持ちがある。
  2. この気持ちの前には民族、宗教、文化等の壁はない。
  3. 援助を受ける側にもプライドがある。

相手の存在に敬意を払うこと、それはつまり、「私はあなたのことを忘れていません。私はあなたに関心がある。私はあなたを必要としている」ということなのだと説明されました。

人生喜びの方程式

意欲+能力+機会 =自己実現(喜び)ということを先生はおっしゃられました。意欲、能力のある人に機会を与えてくれるのがアムダです。海外との接点も多く、たくさんのプログラムを実施しています。先生は、まずやってみることの大切さを熱く説いておられました。


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